東京の地形 |
東京の地形を大きく見ると、東京湾の最奥部に面して、川によって形成された沖積低地と、関東山地の東端に「古多摩川」により形成された武蔵野台地に大別される。
武蔵野台地の周辺は、関東山地との付け根の部分を除いて、すべて沖積低地にとりかこまれている。この場合の沖積低地とは、四つの水系によってつくられた低地である。
四つの水系と低地とは、最大のものは武蔵野台地とその東側にある下総台地の間の東京下町低地を経て、東京湾に注ぐ利根川水系である。この低地、つまり谷は、幅約12~16キロという巨大な谷ともいえる地域である。
第二に大きな水系は、武蔵野台地の北側を流れる荒川水系である。対岸の大宮台地との幅は平均して約6キロの谷をなしている。そして下流部は利根川水系の低地と一体になって東京湾に注ぐ。このことから、現行の「河川法」における水系の区別とは別に、荒川水系を利根川水系の一支流とみなして、「広い意味での利根川」といえる。
第三は、武蔵野台地の南側を流れる多摩川水系であり、対岸の多摩丘陵との間の谷幅は、平均して約2キロ、河口部で比較的大きな沖積低地を形成している水系である。
第四は、武蔵野台地から直接東京湾に注ぐ中小河川、南から海老取川、吞川、内川、立会川、目黒川、古川、日本橋川などによって、東京湾岸沿いに形成された沖積低地である。